横浜は江戸時代末期において外国の貿易港として開かれたことから、外国人の居住区として栄えた歴史があります。そのため横浜には外国の仕組みが取り入れられており、その仕組みの中には日本社会に有益になると注目を集めているものがあります。日本にはない外国の仕組みの中で、人材育成を実施するところとして増えているのがプリスクールです。

英語教育をするための幼児施設がプリスクール

日本にはない外国の仕組みとして注目されているプリスクールとは、英語教育をするための幼児施設のことです。日本には0歳から入所できる保育園と3歳から5歳まで入園できる幼稚園がありますが、プリスクールは2歳から5歳の子どもが入所しますので幼稚園に近いです。

プリスクールの仕組みはイギリスの幼稚園を参考にしており、英語の話し方を中心にさまざまなアクティビティをこなすことで子どもを成長させます。この仕組みを日本でも取り入れようと始めたものがプリスクールであり、このスクールの目的は幼少期から外国人に慣れることを目的にしているのです。

現代のグローバル社会が進む中で、外国人と接する能力は必須になっています。また、横浜は先にいったとおり、江戸時代末期に貿易港として開かれた街のため至る所にさまざまな国の人々が住んでいます。しかし時代が進んだ現在においても、日本人は外国人と接する機会が少ないため相手にどのような態度で接すればよいのかわからないという人が大半です。

さらに日本人と外国人との間で最も問題になることが、お互いの言葉が通じないといった言語による壁です。相手が英語で話しかけてくるのにもかかわらず、自分は意味を理解していないので返答に困ることから外国人を避ける傾向があります。しかし幼少期から外国語や文化に触れることで、成長した後も正しい外国人との接し方や文化の楽しみ方を学ぶことができるようになります。

プリスクールのメリットは正しい発音を学べること

プリスクールには外国で活躍できる人材を育てるという目的がありますが、当初は外国人が多い土地に住んでいる日本人が、言葉の違いで困らないために子どものときから慣れておくことが始まりでした。言語と見た目が違う外国人に慣れるために、プリスクールでは国を問わず大半は外国人の先生が担当します。日頃から外国人の先生と生徒が触れ合うことで、大人になっても偏見を持たずに話すことができるのです。

そしてプリスクールに子どもを通わせるメリットは、外国語を正しい発音で話すことができる点になります。これはすべての言語にいえることですが、言葉は発音によって相手への伝わり方に違いが生まれるのです。正しい発音で話せることを一般的にネイティブといいますが、このネイティブレベルにまで至れる人間は帰国子女という形で英語に触れる機会が多かった人でないと到達できないレベルになります。

ネイティブレベルで話せる人材が世界の主流となっているグローバル社会にとっては必須ですので、話せるようになることは大事です。プリスクールではイギリスやアメリカといった本場の英語を話す国の講師を連れてきていますので、本場のネイティブレベルの英語を聞くことができます。子どもの頃は脳の成長期で、さまざまな物事を吸収しやすいことから3歳の内からネイティブレベルの正しい発音を聞き続けることで習得できるのです。

プリスクールに通わせるならレベルを合わせよう

プリスクールに通うとネイティブレベルで話す外国人講師と話せることから、成長した後も外国人と正しく接したり、正しい発音で言葉を交わし合ったりできるようになります。そのため企業が求めている外国人と話せる能力を持つ人材の需要の高さから、18歳以降になったときを考えて、プリスクールに通わせる親世帯が増えているのです。

ただ実際に通わせる場合には、親が気をつけてあげる点があります。それは子どもの成長を支えたいという願いから通わせたいのはわかりますが、覚えるのが早い成長段階とはいえ言葉の成熟度に違いがあることです。本格的なネイティブレベルを学ばせることは大事ですが、仮に言葉の成熟度に見合わない施設に預けてしまうと、子どもがレベルに対応できず挫折させてしまう恐れがあるのです。

そのため1年を目安に通わせてみて、本格的にレベルに合わせられないのであれば無理をせず別のレベルの施設に通わせる必要があります。このプリスクールにもレベルというものが存在し、2歳から本格的な言葉を学ばせる施設もあれば最初の2年間は日本人講師がネイティブレベルではない形で単語を学ばせるところまでさまざまです。

もし身の丈に合わないレベルと思ったときには、最初のレベルは日本人講師がたくさんいてネイティブではないところから始められる施設を選ぶと、挫折をさせず長続きさせることができます。

横浜は長らく外国との貿易港として栄えた町ですので、日本人と外国人がかかわりやすい環境の場所といえます。ただ日本人と外国人は言語や風習が違うため、子どもの内から慣れさせておかないと急に合わせることはやはり難しいです。そこでこういったスクールに通わせることで、外国人と接する能力を磨くことができれば後々の生活に役立ちます。